アーリーキャンプ終了

本日を持ってアーリーキャンプが終了しました。

16歳〜24歳くらいの若い選手たちが、5枠のローカル選手枠を争っていたわけですが、改めてこの2週間に参加していた選手を振り返ってみると、レベルで言うとまだまだこれからと言う選手が多かった印象です。まだ高校生、大学生ですからそれは当たり前の事かとは思いますが、メキシコは全体的に大きな体の選手も決して多くなく、今回のアーリーキャンプに参加していた選手たちも、年齢相応というか、むしろ幼く見える選手も多かったです。

そう言った意味でも、まだまだこれからな選手が多く感じたのかもしれませんが、その体格差の分を、メキシコの人たちは練習の「数」で乗り越えようとしているように感じました。

今週はかなり人数が絞られての練習だったのですが、内野ノックは毎日100球くらいを目安に早いテンポで捕球練習が行われました。

中々こんなに捕球をする機会はなかったので、かなり良い練習にはなりましたが、かなり疲労が溜まったのは正直なところです😂

今年でまだメキシコに来て2シーズン目ですので、「メキシコは〜」と容易に語ることはできませんが、この2年で感じたことは、日本のやり方に似ているな、と言う事。僕は全く器用な方ではないので、どちらかと言うとしっかり数をこなして体に覚え込ませたいタイプではあるので、実際この2週間は個人的にはかなり良い時間を過ごす事ができたと思っています。

どんなやり方も一長一短で、自分自身がどのような考え方で行うかが全てを決めると思っていて、そう言った意味ではかなり自分を俯瞰してみる事ができるようになってきたな、という事を感じた2週間だったと思う。週明けの月曜日からいよいよメキシカンリーグから派遣選手が24人くる。本番が始まります。

2022年メキシコ挑戦中

ブログに投稿するのは久しぶりになります。

最近はインスタグラムやFacebookの投稿ばかりでホームページのブログの投稿をしていなかったので・・・・

こちらにもきちんと残しておこうと思います。

さて2022年はメキシコに来ています。

ざっとスケジュールを記すとこんな感じ

3/28 成田空港出発(ドーハとサンパウロを経由😂)

3/30 メキシコ Tijuana 到着

4/2  Liga Norte de Mexicoのトライアウトを受験

→→Delfines de La Paz というチームから声をかけてもらう

4/5  Delfinesのアーリーキャンプに参加

4/15←現在ここ

アーリーキャンプは、若い選手(16歳−24歳くらい)たちが、Local枠と言って、地元の選手を対象にした枠を競うトライアウト的な役割のようですが、日に日に人数が絞られていく感じは、久々に海外野球を感じています。

週が明けた4/18から本格的にスプリングトレーニングがスタートするようです。

いよいよ本番が近づいてきていて、緊張やワクワク様々な感情が入り乱れています。メキシコのプロ野球の舞台に立つと決めてここに来ていますので、どんな事が起きようと目標に向かって進むのみです💪

第11回東日本大震災復興支援チャリティーマッチ

今年も無事行われました。

今年は裏方の業務も含め、これまでのチャリティーマッチとは少し関わり方が変わったイベントとなりました。

10年前の出来事を風化させないように、微力ながら力になれてたら幸いです。

1年に一度様々なメンバーとグラウンドに立てた事がとにかく楽しかった!

増田大輝選手の投手起用について考える

すでに1週間前の出来事になりますが、読売ジャイアンツの増田選手(内野手)が11点負けている場面の8回に投手としてマウンドに上がったことが話題になりました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/32b1250a90fa57921885ff7b2d6aefd67f115330

様々な方面で話題になっているので、今更この話題について深堀はしませんが、2018年シーズン、僕も2度ほどマウンドに上がっています。笑

アメリカのプロ野球ではあのような場面になると当たり前に野手が登板するし、僕自身もいつも試合前のバッティングピッチャーの手伝いをしていたので、監督のAaro Miles(メジャー実働9年間でワールドチャンピオンにも輝いています。経歴詳細は下記リンク参照)からも、何かあったらいくぞ、といつも言われていました。野手で1番ストライク投げれるのは自分だろうなーと思っていたので、点差が離れた試合になると、いつもなんとなく準備はしていました。(ショートを守っていたガルシアというドミニカ人も1度登板して、94マイル(152キロ)くらい計測していました。笑 投げるのが大好きで、大差になると二遊間で今日は投げるチャンスあるなという話をしていたのですが、彼はテンポが悪いので2度目の登板はありませんでした。笑)

もちろん負けることはいいことはないですし、気持ちのいいことではないですが、メジャーリーグは160試合、独立リーグでも100試合ほどを、過密なスケジュールでこなしていきます。プロ野球の世界では、どんなに強いチームでも勝率.700を越すことはほぼほぼありえません。(アメリカでは2001年が最後、日本では1950年代まで遡ります。)10試合やったら3試合以上は負けるんです。この負け試合のダメージをいかに少なくするかも、チーム運営ではとても大切です。体力的にもそうですし、精神的にもです。

僕は日本生まれ日本育ちですから、実際は勝っても負けても最後まで全力で!の精神は少なからず持ち合わせています。ですから負けた試合や、内容の良くない試合は心がとても重たくなります。でもまがいなりにも7シーズンアメリカのプロ野球の世界に身を置かせてもらい、”切り替え”の大切さを学びました。彼らは圧倒的に切り替えが上手です。(度がすぎる選手もいるし、そもそも深く考えてない選手がいるのも事実で、そういう選手は低いカテゴリーから中々抜け出せませんが。)この野手の投手起用にはそんな効果もあるような気がして、野手が投げるとなんとなくチームが笑顔になるんですね。僕の登板の時も14点差くらい離され、チームの雰囲気は最悪でしたが、その試合はたまたま三者凡退で抑えられたんですよね。大敗はしましたが、よし明日また頑張ろうと。そんな意味でも、野手の登板は当たり前に起こっています。

ちなみに2度目の登板は大炎上し、満塁ホームランを打たれました。3度目はありませんでした。笑

Aaron Milesの詳細はこちら

https://ja.wikipedia.org/wiki/アーロン・マイルズ

2014年時代のチームメイトがメジャーリーグデビューしました!

2014年、ペコスリーグのダグラスディアブロス時代のチームメイトである、ヤーミン・メルセデス(Yermin Mercedes)が、8月2日シカゴ・ホワイトソックスでメジャーリーグデビューしました。

左上がYermin
写真左上がYermin

ペコスリーグは2010年に設立されたアメリカプロ野球独立リーグの1つですが、独立リーグの中でもいわゆる最下層のプロ野球リーグで、ペコスリーグでプレーしていた話をすると、「それは大変だったなー」と反応されることも多い、そんなリーグです。

それでもここ10年間で、ペコスリーグでプレーした選手でメジャーリーグに昇格した選手はヤーミンで4人目です。

これは、このリーグがいちプロ野球リーグとして機能していることの証明で、どこの球団から見向きもされなかったような選手でも、どこのタイミングで花が開くかわからないことの証明であり、いろいろなところに才能は眠っているということなんだと思います。ペコスリーグで2シーズンプレーをして思ったことは、とにかくこのリーグは大味な野球をするということ。日本の高校生にも負けるんじゃないか?と思うような試合があったと思ったら、とんでもないポテンシャルを持った選手が大活躍する好ゲームがあったり、とにかく荒削りな選手が多いイメージです。

それでも、どのようなカテゴリーであれ1シーズン(ペコスリーグだと70~80試合)試合に出続けることで、試合で活躍するための方法を考えるんです。もともと能力があったけど、何らかの原因でゲーム感を養えなかったり、考えることをしてこなかった選手に、試合をする場を与えてあげると、爆発的に伸びる選手がいます。どんなに練習で技術を高めても、残念ながら技術が高いだけの選手は掃いて捨てるほど居ます。(頭抜けて能力や技術が高い選手はいますが、それはほんの一握りなんだと思います・・・・)その中から”試合で活躍する選手”にならないといけません。自ら試合に出て、感じることでしか伸びない能力があります。その能力は練習では鍛えることができません。

Yerminは2014年のペコスリーグ時代はまだ21歳でした。18歳でワシントン・ナショナルズと契約しましたが3年間で解雇。行くところなくペコスリーグに来たという感じでした。

そこから2015年にはボルチモア・オリオールズと契約、その後マイナーリーグやドミニカのウィンターリーグで着実に結果を残し続け、2018年にはホワイトソックスに移籍、2019年にはマイナーリーグ(2A,3Aレベル)のトータル95試合で23本のホームラン放ちました。そして今年はイレギュラーなシーズンでしたが、8月に入ってからメジャー昇格となりました。

少しの間とはいえ、同じフィールドの上で野球をした仲間が、こうして日の目を見る場でプレーするところに来たことはただただ嬉しい限りです。

ちなみに2014年のダグラスでは、同じ一軒家の下でチームメイトと共同生活をしていました。13人のチームメイトで、シャワーやトイレ、キッチンは家に1つづつ。Yeminも同じ家にいました。笑 この時の生活はご想像にお任せしますが、そんなところからメジャーリーガーが出る国です。さすがです。

当時のリビングの様子。カオスぶりをご想像ください。

”コーチング”について考える。

先日、いつもお世話になっている三好さん(MLBミネソタ・ツインズ傘下ガルフコーストリーグ・ツインズ監督)がyoutubeでコーチングについて話している動画をアップしました。

今年はいつもより日本に長くいるので、子どもたちを中心に何かを”伝える”機会がとても多いです。僕自身も改めて”コーチング”について考えさせれられています。

これまで自分自身なりに勉強して来たこと、実際に経験して来たこと様々積み重ねて来たつもりでいますが、人に物事を伝える上で大切なことは、卓越した理論を持つことでも、数多くの練習の方法論を持つことでもないと感じています。

これはアップデートを放棄するという意味では全くなくて、目の前の子供たちがよりよくなるための最善の方法は日々アップデートするのは当然のことです。そこは当然なのですが、これまで選手としてもプレーをさせていただいてきた中で、わかっているけどできないことが本当に多く、それを解決するのが本当に難しいのを日々感じてきました。

体が開く、ヘッドが下がる、タイミングが取れない。そのほかに細々としたことはもっともっと沢山あって、それを解決するために日々たくさんの試行錯誤をしてきた自負はありますが、それでもまだまだわからないことが沢山あります。これが正解だ!と思ったことも、今思うと全然見当違いだったりします。

選手や子どもたちのスイング(投げ方や捕り方もそうですが。)を見る際も、選手がどんな考え方・練習方法を重ねた結果のスイングなのか、どんな”感覚”で振った結果のスイングなのか、ということをいつも考える必要があると思っています。これは間違いなくその選手自身にしかわからないことで、それをこちらが知ろうとしない限りは、その選手に本当に必要な練習は提供できないだろうと思うからです。

だからどんなに”ど正論”の方法論や卓越した理論を、たとえ持ち合えわせたとしても、その”選手とともに”のスタンスを崩してしまえば、その選手の目標に到達することは難しくなるように思います。

更に統計的なデータでスイングの把握が容易になり、教えたがってしまう指導者の方も増えた気がしますが、動画の中にもあるように”教える”ことだけがコーチの仕事ではないと感じています。大切なのはその先で、それをその選手にどう活かすかは、方法論や理論ではないと思っています。データ全盛の時代ですが、1人1人全く違う個性を持つ選手に対して、どうアプローチしていくかを”感じる”という数字では計れない能力が大切なんだろうと思います。

これからも今関わる子供達には世間一般の”理想”ではなく、その選手オリジナルの理想が手に入るようなお手伝いをしたいなと思っています。

週末のお父さんコーチを見て感じたこと

本格的な梅雨の天気になってきました。

今日も朝から雨が降り続いていますが、雨の合間を縫って近くの公園に走りに行って来ました。

いつもの週末はソフトボールや少年野球が使っていますが、コロナウィルスの影響やこの天気も相まってか、ほとんど貸切状態で外野の芝生で好きなだけダッシュ!!ができました。

そんな中、内野ではお父さんと子供と思われる親子のノックが始まりました。

小学校高学年のお兄ちゃんと低学年の弟といった感じ。お世辞抜きにすごく上手だなーと思って見ていましたが、1球1球お父さんから「足の形が」「腕の位置が」「グローブが」と指示が飛びます。しまいには「なんでそんなこともできなんだ馬鹿野郎」という怒号が雨空の誰もいないグランドに響きます。

「なんでそんなこともできないんだ」

お父さんも一生懸命なんだと思いますし、今日1日一瞬だけの場面を見ただけで、それをどうのこうのいうつもりはないのですが、「なんでそんなこともできないんだ」っていう言葉、これって小学生に対してすごく無責任な言葉だなと思うんです。

一層懸命練習したら、それ相応には上手くなると思います。練習には絶対量も当然必要だからです。怒られながら、型にはめられながらの練習も時にはあっていいでしょう。

それでもどんなにたくさん練習しても、不思議なもので「できない」ことってたくさんあります。今でも僕自身もできないことに苛立つことが多々あります。練習量だけたくさん積めば野球選手になれるかというとそんなことはないんです。

でも「できない」には理由があって、それを解決するための糸口を提供してあげることが僕たち少し長く野球をしている人間の役目かなと思っています。

子どもたちと話をしていると、面白い視点での考察がたくさんあります。そこにヒントが隠されていることもありますし、子供ながらに持っている人それぞれの”感覚”は絶対大切にしてあげたいです。もちろん先人たちから学んだ成功するために確率の高い正しい感覚を伝えてあげることは当然大切ですが、頭ごなしに型にはめるだけのやり方をしているとその”感覚””感性”的な部分が死んでいくように思っていて、そうなるとその子にとって少しだけ野球が上手になることがプラスなのかな、と思ってしまいます。

今年は少し長く日本にいるので、今まで見ることができなかったシーンたくさん見ることができています。

今しかできないこと全力で見て感じて、自分自身はもちろん、今関わっているこどもたちにも少しでも還元できるようにしたいと思います。